「不可逆性」とは?変形や慢性化を防ぐために知っておきたい身体のサイン
こんにちは。新潟県長岡市にある「あおし整骨院」です。
今回は、あまり聞き慣れないかもしれない「不可逆性(ふかぎゃくせい)」という言葉について、身体の不調と絡めてご紹介したいと思います。この考え方を知っておくと、ケガや慢性症状を悪化させないための大切な判断ができるようになります。
「不可逆性」とは何か?
「不可逆性」とは、簡単に言うと「元に戻せない変化」のことを指します。
逆に、元に戻すことができる状態は「可逆性(かぎゃくせい)」といいます。
たとえば陶芸の粘土で考えてみましょう。まだ焼き入れしていない粘土なら、水を加えることで柔らかく戻すことができます。これは「可逆性」の状態です。
一方で、一度焼き固めた焼き物は、もう元の粘土には戻せません。これが「不可逆性」の状態です。
身体にもある「可逆性」と「不可逆性」
この「可逆性」と「不可逆性」は、実は私たちの身体にも関係があります。
たとえば、包丁で指を少し切ってしまった場合。浅い傷なら、皮膚は自然に再生し、どこが切れていたのか分からないほどきれいに治ります。これは「可逆性」の回復です。
しかし、「変形性膝関節症」のような骨や関節の変形はどうでしょうか?
一度変形してしまった骨は、外科的な手術でもしない限り元に戻すことはできません。これが「不可逆性」の障害です。
整骨院でよくみられる症状の中でも、この「不可逆性」に移行してしまった状態というのは、残念ながら少なくありません。
不可逆性になる前に、早めの対処を
ここで重要なのは、「不可逆性」はいきなり起こるものではない、ということです。
変形性膝関節症でいえば、最初は膝の違和感や痛み、階段の上り下りでの軽い不調から始まることが多いです。つまり、「可逆性」の段階が存在します。
この段階で、適切なケアや施術を受けることで、症状の進行を食い止め、元の状態に戻すことができる可能性が高いのです。
不可逆性になったら、もう治療しても意味がないの?
「もう変形してしまっているから、治療しても意味がないんじゃないか…」
そう考える方もいらっしゃいますが、実はその逆です。
不可逆性の障害を抱えている方こそ、今後の悪化を防ぐために積極的に治療を受けるべきなのです。
変形が進行してしまうと、痛みだけでなく、歩行困難や生活の質の低下にもつながります。ですが、適切なリハビリや筋力のサポート、関節への負担を減らす施術を続けることで、進行を抑えたり、今ある症状の軽減が十分可能です。
将来の健康のために「今」できることを
不可逆性の変化が起きてしまうと、それを完全に元に戻すことはできません。
しかし、その前段階である「可逆性」のうちに対応すれば、大きな障害を防ぐことができます。
そして、すでに不可逆性の変化が起きている場合でも、進行を止めること・悪化を防ぐことは今からでも十分に可能です。
長岡市で膝の痛みや関節の不調、慢性化した症状でお悩みの方は、どうぞお気軽に「あおし整骨院」にご相談ください。あなたの状態に合わせた、最適なケアをご提案いたします。