自力で骨盤を整えた話
当院には、再発予防として、定期的にメンテナンス通院されている人がいます。
その一人にデスクワークの50代の女性がいます。
初めての来院は、ぎっくり腰がきっかけでした。
聞くと肩こりや慢性的な腰痛が以前からあり、後々はそれらの症状も何とかしたいとのことでした。
長く座っているとどうしても骨盤の関節を緩ませてしまい歪みを引き起こしやすくしてしまいます。
その歪みが上体の姿勢を悪くして、慢性的な腰痛や肩こりに繋がる要因になります。
この方も骨盤を整えると肩こりや慢性的な腰痛が軽減していったことからそのような要因が考えられました。
ですから、デスクワークを続けている限り、定期的なメンテナンスは必要になってきます。
そんな感じで再発予防として月一回のメンテナンス通院を続けて1年過ぎぐらいのあたりで変化がありました。
状態をチェックしても、あまり歪みがみられません。
その時は、たまたまかと思っていたら1か月後にも、あまり歪みがありません。
聞くと半年前から少しずつウォーキングを行なっていたとのこと。
骨盤は歩行で整う
あとから分かったことですが、歩行が骨盤の関節を整える働きもあるそうです。
生理的な直立二足歩行が達成されていれば、生理重力線から骨の位置が多少逸脱しても自動修復されていくが、歩行不足になると歪みが修復されず、病的状態になることが指摘されています。
重力に抗して二本足で倒れないように歩くことで、足に密集する感覚受容器が活性化して、骨盤を支える筋肉がバランスよく強化されるものと考えられています。
実際に骨盤に歪みが生じにくい方の多くは、積極的に歩行している人が多いです。
それで、定期的なメンテナンスに来ていた方がどうなったかというと・・・
現在も定期通院中です。
なぜなら、それだけでは整いきらない部分があるからです。
現在は、3~6か月おきのペースで定期的なメンテナンスを行なっています。
骨盤が整う理想的な歩き方
二足歩行の基本は、できるだけ歩幅を広げて、足で一直線を挟むようにして歩きます。上体はやや前傾させ、まっすぐ前を見て、肘は必ず曲げ、曲げた肘を後ろへ引くような気持ちで腕を振るようにします。呼吸は吐くことを基本にして、呼気2回、吸気1回のリズムがよいとされています。
理想的な歩行の時間
大きな効果を得るためには、1回に約40分以上の歩行が推奨されています。ですが、一時期頑張るだけではなく毎日歩くことが大切なので最初はできる範囲で継続し習慣化することを目標にした方がいいと思います。